444~replay~
コンビニでビールとパックに入った焼き鳥を手に取る。

夜の商売を始めてから、酒の量が増えた。

家にいても手放せなくなったし、前後不覚になるまで酔うとイヤなことを忘れられた。

酔いにまかせて純子を殴るのも、正しいとさえ思えた。

レジに品物を置くと、店員が缶ビールのバーコードを読み取った。

レジに268円と表示される。

そのとき、おとついの出来事が急にアタシの頭に浮かんだ。


『【444】には気をつけてください』


たしか、クラスメイトの小さい方がアタシに言ったんだ。


『【444】を見たら、悪魔にチカラをもらった純子が復讐に来ますから』


なぜだろう?

急にそんなバカな会話が思い出された。

店員が、焼き鳥のパックを持ちバーコードを探す。


もし、この合計が444円だったら……?
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