ヘタレな俺の恋

全部、バレてました!

朝、東京を出て四国についたのは3時

「もしもし、佐山!!
どこにいったらいい?」

「学校に来い!」

「わかった!!」






平日だから、学校だったんだ





佐山は、部活を休みにしてた

俺と中庭のベンチに座った

ここは、結と初彼のベンチ

3年間の結がつまったベンチ



「いつからだ?」

「え?」

「うまくいかなくなったの…」

「1年前… 」

「理由は?」







今頃、罪悪感に襲われた


涙が溢れた



震える手で、ジーパンを握った



俺が喋るまで、佐山は、黙ってた



「二股してるんだ…」



正直に言った

懺悔のつもりだろうか

佐山に殴って貰えば、罪が軽くなるだろうか

佐山から出てきた言葉は、予想外だった






「聞いたよ」


佐山の顔を見た


「婆さんからな……

彼氏が二股してるって

誰にも相談しなかったらしい

何度か入院した時、お前から電話がなるの
待ってたみたいだ

妊娠がわかって、お前と話せないから
1人で産む決意したって

医者から諦めるように言われて
北島に泣いて話したみたいだ

誰にも内緒でこっち帰ったみたいで


ふらふら歩いているところを、うちの婆さんが拾ったんだ

1週間、面倒見てくれてて

たまたま、昨日、婆さんとこ寄って
結がいたから、驚いたよ
俺の婆さんだと知らなかったから
話やすかったみたいで…

その彼女か、結か

お前は、どっちが好きなんだ?
どっちもとか、なしな!!」


「俺……結が好きなんだ
だけど… 大事に出来ない……」

「なら、俺が結を大事にする!文句ねぇな?」

「……」 コク

小さく頷いた


ガシッ


佐山が胸ぐら掴んで、俺を立たせた


「結の腹には、お前の子供がいるんだぞ!
簡単に諦めんな!
結が好きなのは、お前で俺じゃねぇ!!
中途半端にすんな!!」


また、逃げるところだった

「結と話したい」


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