ヘタレな俺の恋
もう一度恋していいですか?

結、触られすぎだろ!

1月中旬


結が帰ってきた、翌日

野球部の緒方先輩から、頼まれた

七瀬さんにお願いがあるから、話をさせろ

って…

仕方なしに、家に連れてきた

結は、休んでいるから確実にいるわけで

「七瀬さん!俺と一緒に暮らさない?」

緒方先輩のお願いは、衝撃だった


しばらく、ながーーい沈黙の後


「バカにしないでください」

結が俯いて呟いた

そして、顔を上げて

「誰でもいいわけじゃないんです!!
浩一くんだから、一緒に暮らしているんです!!軽く見ないで下さい!!
3月には、寮に入りますから!!」

キッ と緒方先輩を睨んで言った


緒方先輩は、なぜか笑顔で

「うん!七瀬さんなら、そう言ってくれると思った!!よかった!!」

大喜びした


意味がわからず、結も俺も首をかしげた


「シェアハウスに住んでてね、2人出たから、困ってるんだ
家賃は、割り勘だからね
だから、シゲと2人でおいでよ?
定員5人で、俺と女の子2人で住んでる
シゲと七瀬さんが入ってくれたら、俺の味方が増えるし?ね!!」

条件や決まり事、家賃などを聞いた

「1人で家事は、大変だろ?
みんなで分担したら、七瀬さんも楽だし
何より、彼女のいる男を家で1人待つのは
さみしいだろ?」

結は、うーーんとうなり

「これから、どんな感じか見においで?」

「いっていいの?」

「2人には、話してあるから、いいよ!」


まだ、瑠美と別れたこと言えてない俺と

案外乗り気な結と3人で

シェアハウスへ


とっても、かわいい…女の子が好きそうな

一軒家だった



「へー!かわいい!!」


やはり、ですか?

女の子だもんね、結!

中に入ると、すぐに年上の女性2人が現れた

「え?ナナ?」

「あ!茜さん!?」

「うわっ!!あの、ナナ?本物!?
ヤバイ!!カワイイ!!」

1人は、結と知り合いのようで

もう1人は、初対面なのに

結を抱きしめ、ほっぺにキスした

女2人で、結を取り合っている頃は

まだ良かった


「いやー!!細い!!」

と結のウエストを確かめ

「お尻、カワイイ!!」

と2人でお尻を掴み

「細いのに胸あるなんて、ずるい!!」

と、胸を掴み

挙げ句、結を脱がそうとしたり

「いい加減にしろよ!!ばばぁ!!」

緒方先輩が怒鳴り、やっとセクハラが止まる

真っ赤になって、なすがままだった結を

引っ張って懐におさめた

「触られてんじゃねぇよ!!」

いくら女同士でも、嫌なものは嫌!!

ギュッと抱きしめて、頭にキスした


女2人と緒方先輩は、〝ばばぁ〟という
禁句にケンカしていた

「も…へーき/////」

小さく言う、結が可愛いって、思った



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