ヘタレな俺の恋

結のこと知らないんです!

翌朝

結「しばらく、帰らないから……」


そう言って、家を出た


その日、瑠美に別れを切り出したが
受け入れてくれるはずもなく


3日たった


まだまだ、瑠美は手強い


次の日も、ダメだった


女の涙は、武器だと実感した

休日、北島先輩が家に来た

家にいるのは、俺1人

「森重君、言ったよね?
ナナのこと、覚悟がないなら、そっとしといてって!!
森重君は、ナナが鉄かなんかで出来てると、勘違いしてない?
あの子、そんなに強くないから!
大事に出来ないなら、期待させたりしないでよ!!お願い…」

かなりの剣幕で、俺の胸ぐら掴んで言った

返す言葉も見つからない

きっと、結の本音を知っている

どこで、何して、何を考えているかも

知っている

そう思っていたのに

「何も、言ってくれないの…
病院も…去年から来ないの…
ねぇ……今、どこにいるの?
電話に出ないの……」

弱々しく俺を見る
知っていると、どこかで任せていた俺がいた

「病院……通ってないんですか?」

どこかで、倒れているかも

いやな予感がした


北島先輩と番号交換して、手分けして探すことにした


出ないと思ったけど、結の携帯をならした


「くそっ」


でない


喫茶店、ライブハウス、……あの部屋

どこにもいなくて


俺は


知らない

結がいつもどこで誰といるか

知ろうともしてなかった


青葉さん……青葉さんなら!!


T大へ走った


連絡先知らないし、会えるかどうかもわからない


走っている途中……


青葉さんを見つけた

「研究所にいるよ?」

間抜けな言い方に、力が抜けて座り込む

あ!北島先輩にしらせないと

「もしもし!結、研究所にいるそうです」

青葉さんから

「一緒にくる?」

誘われた、いいのかな?って思ったけど

結のこと知りたいし、ついていくことに




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