闘争少女【前編】完
「……………」



『……………』




何秒か沈黙か続く中…

口を開いたのはイスズだった





『ねぇ、やっぱり
”あの場所”は機密情報なんだ?』


「え?!な、なんのこと?」


『とぼけるの?
さっきは困ってたから”嘘”ついてあげたのに』


「そ、それは……」


『あんな学校、表ざにできないもんね…
”有名なお嬢様学校の裏に不良男子学校がある”なんて、大問題だもんね』


「……………」



『それにしても………』






イスズは少年の方に目をやる
下から上へとジーと目を送っていく





『あなた”みたいな人”も居るんだね』



その少年は

キチンと着られたブレザー

ネクタイも緩むことなく

キッチリ上まで結ばれている

”あの男子高校”の制服とは思えないほど

どこか有名な高校にでも

行っているかのような清楚ある格好をしていた






見た目も

子犬のような可愛いらしい顔

ふんわりとした癖っ毛のあるブラウンの髪

165cmくらいはあるだろうか…

低めの身長だが

スラっとした脚がそう思わせないほど













ほんとあの学校には無縁の男子生徒に見えた




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