パラサイト・ラブ




「笹本さんは胃潰瘍です。しばらくは入院になりますのでそのつもりで」

「そんな…」

「ね、分かった?だから会社の事はいいから体を治さなきゃ」



ベッドに横たわりながら海里を見上げる。全体的に少し大人っぽくなったが、大好きだった目元は何も変わっていない。



「私は主治医の野間です。宜しくお願いします」

「はい。お世話になります」



挨拶を済ませるとさっさと病室を出て行った海里。懐かしむような顔さえも見せてくれなかった。


そうよね。こんな女のこと記憶にも留めておきたくないわよね。


結局あの別れをどこかで悔やんでいたのは私自身だけだったってことか…。


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