最後のコトバ



日中は仕事をして、夜はお酒を飲みながら壊れたように泣き続ける。

段々と経済的にきつくなって、ママは仕事を増やした。

そのせいで、全てが壊れ始めた。

仕事と泣くことだけで、ストレスをためていったママは、あたしに暴力を振るうようになった。

最初は、あたしが泣けば我に返ったように謝った。

抱きしめてくれた。


だけど、いつの間にかそれもなくなった。

それどころか、泣き叫べばもっと殴られるようになった。

だから、あたしは我慢することを覚えた。

まだ小学生だったのに、賢い生き方を習得していた。

殴られても、どんなに痛くても、何も言わず泣きもせず、ただひたすら我慢した。

いつか笑顔だった日常に戻れると思って。


でも、そんなあたしの態度にもイラついたのかもしれない。

子供のくせに生意気だと思ったのかもしれない。

そんな中で言われた言葉。



「あんたなんか産まなきゃ良かった」




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