最後のコトバ



ご飯もスーパーやコンビニに行って買って食べる。

手料理を食べることもなくなった。

そんな毎日が続いた。


ある日、学校から帰って来たら、玄関にママの靴があった。

まだ明るい時間なのに、いるのは珍しい。

あたしは嬉しくなって、急いで家の中に入った。

真っ直ぐママの元へ行ったら、知らない男の人と一緒にいた。

それも、2人共全裸だ。



「あー、帰って来たのか。じゃあ、外に出よう」



恥ずかしがる素振りもなく、淡々と言いながら服を着る。

そして、2人で出て行った。


自然とため息が漏れる。

今日もまた遅くなるんだ。

それを、寂しいとは思わなくなった。

毎日のことだったから。

だけど、今日は違った。

次の日起きたら、帰って来た形跡がなかった。




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