最後のコトバ
それどころか、俺が話しかけても無視されることが多くなった。
聞こえなかったのかと思いながら、何度も話しかけた。
結果は同じでも、それを毎日繰り返した。
それが、姉の癇に障ったのかもしれない。
俺は初めて、姉が怒っているのを見た。
いつものように俺が話しかけると、机をバンッと叩いて立ち上がった。
そんな行動に、俺は驚いて怯んだ。
まさかそんな行動に出るとは思わなかったから。
俺はどうしていいか分からず、黙ったまま姉を見た。
姉の手は震えていた。
その手をぎゅっと握ったかと思えば、俺の方を勢いよく見た。
涙を流しながら、俺を睨み付けた。
「何で?……あんたがいなきゃ、私だって幸せになれたのにっ。こんなに仕事しなくても良かったのにっ……!
何で弟なんているの?
あんたなんていなきゃ良かったのにっ!」