最後のコトバ



まくしたてるように言って、俺から目をそむけた。

それから、走って家を出て行ってしまった。

俺は、その様子をただ黙って見ていた。

その場から動けなかったんだ。

思いもよらない言葉に、頭が真っ白になっている。

姉がそんな風に思っているなんて、全然知らなかった。

この時、初めて知った。

俺が邪魔者だってことに。


姉は出て行ったきり、帰って来なかった。

連絡もない。

聞けば、仕事も無断欠勤しているらしい。

両親もいない分、頼る人なんていないはずなのに。


姉の交友関係を知らない俺は、探しに行くことも出来ず、ただ学校へ行っていた。

受験を控えているのに、勉強に身が入らない。

今までこんなことはなく、戸惑うばかり。

でも、何も出来ずもどかしい。

早く帰って来ることを願うしか出来なかった。




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