ずっと隣で・・・
「ん?なに?名前を言ってるだけじゃわかんないよ?」
「ん・・・・あっ・・・弦・・・弦・・」
「何?言ってくれないとしてあげない。どうしてほしいの?
自分の口で俺にわかる様に言ってよ・・・ほら」
「意地悪」
思いっきり楽しんでいる弦と焦らされて悔しがる私・・・
「意地悪なのは千鶴だよ」
「なんで?」
「俺は千鶴をもっと気持ちよくさせたいのに・・・何も言ってくれないからさ。
 どうしてほしいの?・・・このまま終わっちゃってもいいの?」
「いや!」
弦の動きが止まり視線が絡み合う。
「嫌なら・・・・どうしてほしいかその口で答えろ・・・」
唇が何度も開いては閉じる・・・
でも鼓動は早くなる。
欲しくて堪らないって身体が叫んでる。
「キス・・・・してほしいの。ここに・・・」
人差し指を自分の唇に当てる。弦の顔が近付き私のリクエスト通り
弦と唇が重なり合う。
噛みつくように荒々しいキスに息が上がりそうになる。
そして弦の少しひんやりした手が私の胸を包み込む。
キスは荒いのに胸を触る手は優しい。
唇を離せば手の動きが激しくなって
部屋には私の荒い息と声だけが響いていた。
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