クールなヒーローに甘いお菓子を。



何とか真希の怒りは止められた。…と、思ったのも束の間。




────ガタッ

「え、朔?」



朔が急に席を立った。




そしてくるっと背を向け、噂をしている女子達に近付く。




「ねぇ、」


声をかけた。






「え、本郷くん…っ!?」


何を勘違いしたのか、朔に声をかけられて嬉しそうに顔を赤らめる女子達。




そんな彼女達に、人気者の王子様は思いっきり毒を吐いた。




「あんたらさ、そんなくだらないただの噂で俺の彼女傷付けるのやめてくれる?凄く目障り。次言ったら…、覚えてろよ」


他の奴らにも伝えとけ、と。




そう言われた後の彼女達の顔が酷く青ざめたのは言うまでもない。




< 230 / 265 >

この作品をシェア

pagetop