キミじゃなきゃダメなんだ
「ええーっ、なんでぇ?」
「話したくないの。特にあんたには」
「ひっどおーい!」
里菜は恋バナを聞くと、途端に盛り上がって冷やかしにいくタイプだからね。
できれば私も、里菜に汐見先輩のことは話したくないよ。ごめんよ里菜。
「ねえ、ひどいよねぇマル!」
「できれば私も里菜に話したくない」
「マルまでそんなこと言わないでよぉぉー!」
うわーん、と里菜が大袈裟に泣き真似をする。
ちょっと可哀想だから「ごめんね」と頭を撫でると、里菜はちょっと機嫌を直した。単純だ。しかも可愛いし腹立つ。
「んもー、照れ屋なんだからぁ、ふたりとも。てゆーか、良ければリナの話も聞いて?」
くねくねしながら里菜が私とチョコちゃんをちらちらと見てくる。チョコちゃんガン無視。