キミじゃなきゃダメなんだ
心臓が、ものすごい音を立てて鳴っている。
ふたりは、じーっと彼の後ろ姿を見つめていた。
やがてチョコちゃんが振り返ってきて、「まさか同じ学校だったなんて」と驚いた顔で言う。
...やっぱり、そうですよね。
あのときは、学ランで見分けがつかなかったけど。
例のイケメンさんですよねぇ!!
「...リナ、あのひと知ってる」
未だにイケメンさんを凝視していた里菜が、ボソッと呟いた。
「ええっ!?」
「電車で見かけたときから、なーんか見覚えあるなぁと思ってたんだよねぇ。あ、知り合いとかじゃないよ?有名だから」
有名!?