キミじゃなきゃダメなんだ
「それってやっぱり、イケメンだから....!?」
「それもあるけど。..いや、それが大部分だけど。他にも、頭がいいとかクールとか...」
まじで!?
なんてことだ。
私はそんなスゴイひとに、告白されてしまったのか。
口をあんぐりと開ける私に、里菜は真剣な顔をして続けた。
「名前は、汐見久登(しおみ ひさと)。二年生だから、先輩だよ。イケメンで物静かで頭も良くって、なんでもそつなくこなしちゃうんだって」
だからモテモテ、と里菜が言う。
も...物静か。
まぁ、今朝のを見る限り、よくしゃべるひとじゃないのはわかったけど。
なんでそんなひとが、喋るのが生き甲斐ですみたいな私のことを?