キミじゃなきゃダメなんだ


「....君が変だって思うなら、それでいいよ。僕も、君のことが好きな僕は少しおかしいとこがあるって思う。でもそれでいい」

「な、なんで....?」

「僕は、君には考えるままに行動して、君が正しいと信じてるものを信じてほしいって思ってる。そこに、他人の都合は入れたくない。僕の都合も」


......?

まって、わかんない。難しい言い方されると困る。


「....わかんないです。もっと簡単に言ってください」


そう言うと、先輩はじっと私を見つめたまま、ぶっきらぼうに続けた。


「君は何にも縛られず、自由に生きてほしいってことだよ。僕はそれを、そばで見ていたい。君に困ったことがあったら、それを助けてあげたい」

「..........」

「だけど僕が怒るからとか、悲しむからとか、そういう理由で君の考えが変わるのが嫌だ。余計な気は回さなくていいよ。君にしてほしいことがあったら、僕が言う。それをどうするかは君の自由だけど」

「.............」


....余計な気じゃ、ないよ。

どういうこと、わかんないよ。


なんでこのひとの世界は、いつも私中心なんだ。


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