キミじゃなきゃダメなんだ
「...先輩はそれで、いいんですか」
「いいもなにも、そういう君が好きだから告白したんだよ。今も友達としてここにいる。自由に行動して、考えて、笑う君が好きだから、ここまで言ってるんだ」
彼の目は、まっすぐ私を見てる。
信じろ、ってその目が言ってる。
....いいの?
私、このまんまでいいの?
「......かなり、流されにくいですよ、私」
「うん」
「あ、あと、デリカシーも結構欠けてます。アホだし可愛くないし、すぐこけるし」
「それでいいよ。それが君でしょ?なら仕方ない。....大丈夫だよ。僕は確かに少し我慢はしてるけど、そこまで負担じゃない。それより、僕のせいで君が君らしさを失うことの方が嫌だ」
......このひとは、違う。
今まで出会った誰より、違うって思った。
こんなに、私が望む言葉ばかりくれるひと、他にいない。
「......先輩って、やっぱり変だ....」
おかしくて、思わず笑ってしまった。
目尻から涙がこぼれて、頬を伝う。