キミじゃなきゃダメなんだ


じゃあまずどう切り出せばいいのか、と尋ねると、そういうの得意そうな里菜はふざけるし。

チョコちゃんは『んなもん自分で考えなさいよ』と突き放してくるし。


取り合ってほしくて、買っておいた遊園地のお土産を渡した。

だけど、それぞれから返ってきたのはこれだ。


「まあ普段のお礼として受け取っとくわね」

「ありがとーマル。でも告白は自分で考えなよ~」


やっぱり放置された。


うええ、どうすりゃいいんだよぅ。


だってさぁ、あんなに友達だなんだって言ったのに。

いきなりしんみりした空気になんてなれない。わかんない。想像できない。


とりあえず、『お話があります』から始めるべきか?どうだ?

なんかそれこそしんみりしちゃう気がするんだけど?



「悩んだって仕方ないよーマル。だってマルだもーん」


里菜が面倒くさそうな顔をして私を見てくる。うるさいなわかってるよ!



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