極甘上司に愛されてます
*
「……もう、立てないんですけど」
ソファにくたっと横たわったまま、私はぼそりと呟く。
彼と付き合い始めてからというもの、大人な彼のテクに翻弄されっぱなしで、毎度毎度失神寸前のところまで連れて行かれるから、身体が持たない。
「若いクセに何言ってんだか」
そう言って服をてきぱき身に着ける彼は全く疲れていないようで、着替えが終わるとテーブルの上の食器をささっとキッチンの方へ持って行く。
「あ……そういうの、私がやるのに……」
慌てて上半身を起こし、床に落ちた服に手を伸ばしていると、キッチンの彼は水道から水を出し、食器洗いを始めながらこう言った。
「いいよ。いつもお前に家事してもらってたらそれが癖になりそうだし。また今度、俺の方が疲れてる時は頼む」
「……わかりました」
……優しいな、相変わらず。
いつか結婚したとしても、透吾とならうまく家事を分担してやっていけそう。
そんなことを考えながらゆっくり着替えていると、食器洗い中の彼がサラッとこんな発言をする。
「お前さ、そろそろこっちに引っ越して来たらどうだ?」
「え……?」
「俺はいつでも歓迎するぞ。その方が、結婚に向けての準備もやりやすいだろうし」
わ……なんだか、急に具体的なお話……! でも、うれしい……!
胸にじわじわと幸せな気持ちが湧いてきて、着替えを済ませた私はキッチンまで駆けて行き、シンクに立つ彼の広い背中に思わずぎゅっと抱きついた。