俺様富豪と甘く危険な恋
「栞南、サングラスはいらないと言っただろう？」

「ごめんなさい。でも亡くなった方からの物だと知って……」


蓮は自分とダニエルの会話を聞いてしまったせいなのだとわかった。食事中も悩んでいるような栞南だったのになぜ自分は気づかなかったのかと、腹をたてる。

栞南を襲ったボディーガードにも憤りを感じる。

彼らは宝石を海外へ運ぶこともある。高額とあり、身元がはっきりし厳選された者しか雇わない。

あの男は１年前に雇い、真面目に職務に忠実だった。

彼らに任せておけば栞南は安全だと思っていた蓮だったが、間違いだったと後悔していた。


「逃げて玄関に行ったとき、トニーが戻ってきてくれて無事だったんです……」


レイプされたと思われたくなくてトニーの説明の間に栞南は口を挟んだ。


「怖かっただろう……もういいから、目を閉じて休めよ」


蓮の肩に頭を置いた栞南は素直に目を閉じた。

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