俺様富豪と甘く危険な恋
蓮は栞南の料理を楽しみにしていた。

早く帰宅しようと仕事を早めに切り上げようとしていたが、海外からの電話や宝石鑑定が入り、オフィスを出たのは19時を回っていた。


「先に車へ行っててくれないか。俺は買い物を済ませてくる」


3人でエレベーターに乗り込むと蓮は1階とB2を押す。


「買い物なら私が――」

「栞南にプレゼントをするものをお前に選ばせるわけにはいかないだろう?」


ダニエルは口元に笑みを浮かべている蓮に呆気にとられる。それからすぐに苦笑いを浮かべた。


「以前のお方は私が選んでいましたが」

「それはそれだ」


栞南のものならば忙しくても自分が用意したいと思っている。

そんな自分を笑いながら蓮は1階でエレベーターを降りた。ボディーガードも降りようとしたが、蓮はダニエルと一緒に車に行くように言い立ち去った。

1階のケーキ店でチョコレートがけの艶やかなホールケーキを買い、少し先の花屋でバラの花束を買う。

赤いバラが99本。

赤いバラの花ことばは「あなたを愛しています」本数の意味は「ずっと一緒にいよう」。

花屋で悩む蓮に女性店員は女性に贈るのならと、花言葉や意味を教えられた。



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