俺様富豪と甘く危険な恋
「あ、ありがとう」


テーブルの下に置いていた引き出物の紙袋を取りに行くと、美羽が驚いたように目を丸くしている。


「あの人、栞南の彼氏だったんだね。どんな人なの? 後ろにいる人は?」

「うん。今度話すね。じゃあ、先に帰らせてもらう。美羽、気をつけて帰ってね」


紙袋を持って蓮のもとへ戻ると、ダニエルが荷物を持ってくれる。


「ありがとうございます」


2次会のパーティーはお開きだが、まだ招待客はけっこう残っている。突然、蓮が目の前に現れ他のことに気が回らなく、挨拶もままならなく会場を出た。

栞南は早くふたりきりになって、ここへ来た理由を説明してほしかった。

自信がついたら、会いに行くと言ってくれていた。


(自信がついたの……?)


2次会の会場を出て廊下を歩いている。もう少し行くとロビーだ。


「レン、どこに行くの?」


蓮に聞くが、振り返りダニエルを見る。ダニエルは楽しそうに口元を緩ませているが、なにも言わない。

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