俺様富豪と甘く危険な恋
(きっと朝日奈さんは迷惑だと思っているに違いない。でも、元はと言えばあの人の宝石が盗まれたせいなんだから! 巻き込まれて迷惑しているのは私の方よ。命まで狙われているんだから)
強く嫌悪してみるものの、本来、人の良い栞南は彼に迷惑がかかってしまっているとも思ってしまう。
(やっぱり警察に話した方がいいのでは……それとも日本の領事館へ行き朝日奈さんに話してもらって……明日、相談しよう。あ、もう今日だ……)
それからも複雑な気持ちで色々と考えてしまい空が白んできた。
この時期の香港の日の出は7時ぐらいだ。
シャワーを浴びて着替えていると、部屋の向こうの物音がしてきた。
旅行へはいつも1日分多く下着を持って来ていて替えはあったが、領事館へ行くにしても洗濯をしなくてはあとで困ることになるだろう。
動きやすいジーンズと薄ピンクのシャツを身につけて部屋を出た。
ダイニングのテーブルで新聞を読みながらコーヒーを飲む蓮がいた。
栞南のドアが開くと、蓮はさっと視線を向けた。するとすぐに栞南の顔を見て、首を軽く左右に振る。
強く嫌悪してみるものの、本来、人の良い栞南は彼に迷惑がかかってしまっているとも思ってしまう。
(やっぱり警察に話した方がいいのでは……それとも日本の領事館へ行き朝日奈さんに話してもらって……明日、相談しよう。あ、もう今日だ……)
それからも複雑な気持ちで色々と考えてしまい空が白んできた。
この時期の香港の日の出は7時ぐらいだ。
シャワーを浴びて着替えていると、部屋の向こうの物音がしてきた。
旅行へはいつも1日分多く下着を持って来ていて替えはあったが、領事館へ行くにしても洗濯をしなくてはあとで困ることになるだろう。
動きやすいジーンズと薄ピンクのシャツを身につけて部屋を出た。
ダイニングのテーブルで新聞を読みながらコーヒーを飲む蓮がいた。
栞南のドアが開くと、蓮はさっと視線を向けた。するとすぐに栞南の顔を見て、首を軽く左右に振る。