アイスクリームの美味しい食し方
「チカーー!!」
自室でいたら、
新が下から大声で呼んでくる。

「どうしたの?
どっか行くの?」

下に降りると
新が出かける準備をしていた。

「チカ!

ちょっと病院に行ってきます。
心配で仕方ないので。」

新は顔が真っ青だ。

「だ、大丈夫なの?
さっきまで元気だったのに。」

私は新の背中をさすった。


「そうなんです。
朝は元気だったのに、
急に具合が悪くなったみたいで。」

新は頭を抱えた。
相当しんどいみたい。


「私もついてっていい?」
私は新を支えた。

「もちろん。
じゃぁ、俺がポニー・ジーンを
抱いていくので、
チカは他の荷物お願いします。」





「ポニー・ジーン?」

私は聞き間違いかと思い聞き直した。

「えぇ、ポニー・ジーンです。
みてください。元気ないでしょう?
葉に茶色いのが出て…」

ポニー・ジーンという名前がついた
2人で育てている観葉植物を
新は抱きしめた。


「ポニー・ジーンを病院に連れてくの?」

「はい。勿論。
家族ですよ?
ポニー・ジーンは。」

ポニー・ジーンはその後、
私が花屋さんで買ってきた
肥料で元気を取り戻した。




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