アイスクリームの美味しい食し方
「お母さんがチカを愛したように
俺がチカを愛します。

だから…」

「私がお母さんに出来なかったこと
お母さんとしたかったこと、

新としたい。」

私は新の言葉を遮った。

母が、新に言った言葉だ。


「私がチカを愛したように
新くんがチカを愛してあげて。

チカにしてあげられなかったことを
あなたがしてあげて。

チカが私にしてあげたかったことは、
あなたがされてあげて。

お願い。
それだけお願いされて。」

私はノートに書かれたその文字を
何度も読んだ。


「想いは生きてるんだよ。」
新は、
私の手を強く握った。


その強さや熱の中に
お母さんがいるような気がした。
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