エルドラドステージ
「これらの木々は遺伝子に人工的な操作を加え、砂漠の下でも耐えうるようになっています」

三人が歩き続けた砂漠の下には外界の強い太陽の熱を吸収した岩や土がある。その更に下にアルカディアがあり、そのまた下には地球のエネルギーを含んだ土がある。
アルカディアは自然の状態でいれば高熱の世界となるが、その高度な技術によって四季が用意されている。
より外界に近い…というか、かつて世界で人間が快適に暮らしていた時代に近い状態に保たれている。しかしそんなアルカディアでも通常の進化をしていった植物にとっては生きていける環境ではない。ここ数十年の間に一部の植物、つまりその形態を生きるためだけに変化させるに成功した植物のみがやっとアルカディアで芽ぶいてきた程度だ。
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