愛のカタチ
結婚が決まったあと、どこに住もうか、と二人で相談していたときに、 


『こんな物件があるんだけど…』


と、遠慮がちに差し出した新築マンションのチラシと詳細な物件情報。 


自分なりに調べた痕跡のある、拓也の書き込みが目に留まった。 



あの日――… 


花火大会で洩らした、何気ない言葉を覚えていてくれた拓也。 


もうそれだけで、胸がキュンとなった。 


嬉しくて……チラシの文字が霞んで見えた。




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