愛のカタチ
若手ながら金融業界に新しい旋風を巻き起こしたとかで、近頃、マスコミで頻繁に取り上げられるようになった。
テレビや雑誌に映る彼は、四年前と何ら変わっていなかった。
強いて言うなら、少しふっくらしたかもしれない。
二億人にのぼる世界の出稼ぎ移民の、母国への送金を一手に引き受けた賢司。
彼らに格安の金融サービスを提供し、母国の発展にもつながる画期的な金融インフラを作り上げた。
その功績を讃えたものだった。
高校時代に語っていた夢を確実に、そして、現実のものとして叶えつつある賢司。
未だ、独身を貫いているようだけど、彼なら引く手あまただろう。
次にもし会うようなことがあったら……
彼にガッカリされないよう、外見はもちろん、内面もしっかりと磨いておきたい。