愛のカタチ
ラベンダーの香りのするキャンドルに火を灯した。 


たちまち、室内は暖かな灯りに包まれた。



少しだけ開けられた窓。
夜風とともに、カーテンが風に靡く。



「あっ…!」
火が消えそうになり、慌てて両手で炎を囲んだ。 



なんとなく、このキャンドルの灯りで手紙を読みたくて……



その火を頼りに、拓也からの手紙をゆっくり広げた。


大きなウェディングケーキが飛び出す仕組みになっているメッセージカード。



そこには、拓也の几帳面な文字が並んでいた。  




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