幼なじみが、先生で。


ついに蒼ちゃんの部屋で1人きり。


「ゆっくりしていって」って……蒼ちゃんが帰って来るまであと何時間あるのかな。


部屋の中を見渡してもダンボールばかり。

引っ越して来たばかりです!って感じが漂っている。


ダンボールの他に置かれているのは、ベットとテーブルくらい。


遠いところに居た時もこのベットで寝ていたのかな。



「…………蒼ちゃんのベット、か」


ごくりと唾を飲み込みとそっと布団を撫でた。


「………………」


ちょ、ちょっとくらい……いいよね……?


そう思ったら行動は早い。

バフッと音をたて、蒼ちゃんのベットに飛び込んだ。


ふわぁ〜〜〜〜蒼ちゃんの匂いがする〜〜〜。


なんだか蒼ちゃんに抱きしめられてるみたい………。

この変態が!って思われるかもしれないけど誰もいないから気にしない。

今だけは変態になってもいい。


「蒼ちゃん………」


早く会いたいよ………。



走った疲れのせいか本日数度目の睡魔がおそってきた。

重くなる瞼に逆らえず次第に視界が見えなくなり、そのままわたしの意識は途絶えていった。


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