幼なじみが、先生で。


昔のことを思い返しても、ただ蒼ちゃんにひっついていたわがままな妹エピソードしかでてこない。

どこに行くにも蒼ちゃん、蒼ちゃんって。


「ほら、昔はよく勉強教えてあげてただろ?」

「あー、そういえば……そうだった気がする……」


蒼ちゃんは昔から何でもできたし、当然勉強だって得意だった。

小学生のときはよく苦手な算数を教えてもらってたっけ………。


思い返してみれば、なんとなくあの日の光景がうっすらと頭の中に浮かんできそう。


「「大きくなったら蒼ちゃんはいい先生になれるね」って海里が言ったんだぞ?」


なんだかそう言われてみれば、そんなことを言ったような気もする。

あの頃から完璧すぎる蒼ちゃんをめちゃくちゃ褒めていたもの。


「じゃあそれ聞いてから教師を目指したってこと!?」


「んー、まぁきっかけはそうかもしれないけど、単純に人に教えることが好きだったんだ」


あんなに近くにいたのに、蒼ちゃんのことよく知れていなかった。

わたしが言った適当な言葉でさえ蒼ちゃんは覚えてくれているというのにわたしは鈍すぎる。

シーグラス集めに行ったときとか、公園で遊んだときとか覚えてることもたくさんあるのに、なんだか悔しい。


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