幼なじみが、先生で。


「結衣ー、おはよーっ」

「あ、海里!おはよう!」


結衣の元へ小走りで向かうと、いつもと変わらない笑顔で挨拶を返してくれた。

結衣のこの太陽みたいな笑顔がとても好き。

いつでも元気が貰える。


「朝にここで会うの珍しいね」


「そうだね〜!てか海里!1時間目数学の小テストだったよね?勉強してきた?」


「小テスト……………?」


芹澤くんのことで頭がいっぱいだったわたしがそんなことを覚えているはずもなく、当然忘れていた。


「あー……忘れーーー」


「かーいりっ!おはよう」


「うわぁっ!?」


あまり聞き覚えのない声と共にわたしの頬に何か冷たいものが触れた。


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