嘘からはじまる、

「信じられない……」

「好きな子のためなら頑張るよ、俺も」

恥ずかしげもなくそう言った竹内に。

自分の顔が、かあっと熱くなったのを感じた。


「ま、また、そういう軽いこと言う!この女たらしっ!」


必死にいつもどおりでいようとしたけど、我ながら下手くそ。

声、うわずってるし。


「えー?本心なのに」


私の動揺を気付いたのかどうかはわからないけど、竹内は不満気な顔をしてそう言った。




「……ま、いっか。長期戦でいく覚悟はできてるし」

呟くように言った竹内のセリフに。

また、私の心がキュンと鳴いた。




*END*

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