幼なじみの溺愛が危険すぎる。
保育園時代、ふたりでお留守番をしていたら玲音がおばさんに会いたがって泣きだしたことがあった。
おじさんの仕事が忙しくて病院に行けない日が続いていて、
どれだけあやしても玲音は泣き止んではくれなかった。
それなら私が玲音を病院まで連れて来こうと家中の小銭をかき集めて、玲音と一緒にバスに乗った。
けれど、行き先の違うバスに乗ってしまった私達は見ず知らずの停留所で降ろされた。
薄暗くなりはじめた知らない土地で、見知らぬ景色のなか、見ず知らずの大人たちとすれ違い、
ぐすぐすと泣き続ける玲音の手を握りながら本当は私も不安でたまらなかった。
"大丈夫、もうすぐ着くよ。もうすぐおばさんに会えるからね"
必死に玲音に言い続けたけれど、
本当は私も怖くてたまらなくて膝がガクガクと震えていた。