幼なじみの溺愛が危険すぎる。
病院の自動ドアを抜けると、顔見知りの看護婦さんにペコリと挨拶をして入院病棟に向かった。

平日の病棟はとても静かだ。


「おーばーさん♪」


病室の扉を開けると、玲音のお母さんがベッドの上から起き上がった。


「りりちゃん、また来てくれたの?!」


「私、部活もなくて暇だからっ。おばさんに教えてもらいたいこともあったし」


優しく微笑むおばさんの笑顔は玲音にそっくり。
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