泡のなか






ちょっぴり薄暗い狭い部屋
ソファーとカーテン
それにタイマー


『ねぇ……君はいくらかい……?』

おじさんの臭い息


「相場がコレって聞いたから」
と指を二本たてる

タイマーは残り3分



おじさんは笑顔で

『じゃあ行こう』
と青いスイッチを押した




……ここは都心の出会い喫茶



女は様々な理由でここに来る
男は大体が身体を買いにここに来る


私は身体を売りに来ている
サイテーな女だ





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