【完】一粒の雫がこぼれおちて。
ジリジリと僕の苛立ちを上げていく頭の悪い人間たちと。
未だに気持ち良さそうに眠ったままの倉橋。
……最早それさえもが苛立つ。
いつまで寝るつもりなんだ、コイツは。
時間は既に4時を回った。
コイツが寝てから、もう3時間は経ったというのに。
「……肩、痺れて来た……。」
確かに、最近のコイツの目には隈が出来ていた。
これでも僕は、コイツよりも背が高い。
僕は176、コイツの身長は知らないけど、大きさからして160も無い。
だから僕を見上げ話すコイツの目に、隈が出来ていたことは前々から気づいてた。
大して気にもしなかったけど。
ただ単に夜は、そこらの人間と同じように夜更かしをしてるんだと思っていた。