男装ホスト★

***

「…ということで、今日から内勤から2人昇格したんで、教育よろしくお願いします。えっと…うん、今日の伝達事項は以上です。今週も頑張りましょう!!」

深雪がバインダーにある紙に書いてあることを読み上げた。腕まくりなんかして、淡々と読み上げる深雪は他の何十人ものホストとは格が違った。


「絶対」

「負けない!」


2人は軽く睨み合って、準備に取りかかった。

「はーい開店しまーす」

内勤スタッフの掛け声と同時に女性客が入ってきた。


「…じゃあ、頑張ってこいよ」

私ははっとして、見上げると深雪がニヤリと笑って去っていくところだった。

今の…私に!?


呆然としているのも束の間、ヘルプの仕事が入った。

「こっちお願いしまーす」

「はい、入りまーす」


どうもーヘルプのユウキでーす、龍さん来るまでお隣りよろしいですかー。
はーい、ありがとうございまーす☆



< 35 / 120 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop