翠月姫

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体に力が入らない
フラフラしているのが 自分でも分かる

最後の1人にトドメを刺すと
私は無惨に倒れる‥‥敵達を見回した

そして あの男を思い出す


「‥‥ックソ」



情けない。

これくらいの事で倒れていたら
倒せる相手じゃないと分かってる。

それなのに‥‥私はやっぱり 弱い。



薄れゆく意識の中
私は また気配を感じた

最後の力を振り絞って 後ろを振り向く


そこに立っていた 男の顔
どこかで見た事があっただろうか


そんな事を考えながら
私は 意識を手放した




これが私達の 出会いだった





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