PM 18:30 僕らの時間
式が終わり、校庭で写真撮影大会が行われていた。

「莉依っ、写真撮ろ~」

「うん!」

友達に呼ばれて駆け寄る。

その間に、何度も慶を探したけど見つからなかった。

「―――あのっ」

後ろから後輩であろう男の子に声をかけられる。

「山下先輩のこと、ずっと好きでした。付き合ってください。」

大きな声で言われ、周りから注目されてしまう。

「ご、ごめんなさい…」

すぐに断るとその男の子は諦める様子もなく口を開く。

「どうしてですか?彼氏、いるんですか?」

「いないよ。」

「じゃあ―――」

「でも、私は慶が好きなの。」

「それでもいいです。俺、山下先輩に好きになってもらえるように頑張りますから。」

「私はこの先もずっと、慶以外を好きになることはないよ。」

はっきりと言って、その場から立ち去る。
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