君だから〜たった一人の君〜

加納 遊馬

加納 遊馬は昔から可愛いやつだった。


亜倖の周りにいて、いつもニコニコ笑っていた。


それが変わったのは…中学1年の冬。


先輩に無理矢理グループに入れられた遊馬は、どんどん堕ちていった。


色素の薄かった髪は派手な金髪にメッシュが入った。


そして亜倖は、遊馬を助ける為に―…






「…っ」


亮に走り寄った亜倖は、地面に拳がめり込んでいるのを目の当たりにした。


「…あす、ま…?」

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