君だから〜たった一人の君〜
「おー、羨ましいやろ」
「…?!」
何言うてんねんこの人!!
「「おー♪」」
「うっさい!!もう、先行ってるで!」
「亜倖照れてるー?」
「照れてないわアホッ!!」
真っ赤になった顔を隠すように、集合場所に走っていく。
「(亜倖かわいー♪)ねぇ、亮は亜倖のことどう思ってるん?」
「は、ダチに決まってるやんけ」
「恋愛感情ないん?」
「そんなもんない。…ややこしいねん」
鬱陶し気に目を逸らす亮の目は亜鶴弥を見ていなかった。