君だから〜たった一人の君〜

迫る影

ブー…ブー…


授業中に震える携帯電話。


送り主は…アイツ。


「…はぁ」


イライラして授業にも集中出来ない。


最初は嫌いじゃなかった。


でも、いつから間違えたんだろう?


どこで間違えたんだろう?


「…はぁ」


―コツッ


「…?」


隣の亮を見れば、ノートを見ろと指を差す。


【ため息3000回吐くと鬱になるらしいで】


「…ぁほ」


優しくすんなや。


アイツの所為で、過去の過ちを思い出した。


いや、思い知らされた。

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