あの日失くした星空に、君を映して。
「誰なん?こん子」
訝しげな目を向けられて、サッと逸らす。
「関係ないやろ。離せ早く」
「嫌や」
「美里!」
いつもより数倍低い深影の声を聞いても安心なんてできない。
私の好きなその声で「美里」なんて呼ばないで。
今ここで鏡華って呼んでくれたのなら
この不安も少しは誤魔化せたかもしれないのに。
「お前な…ちょっと来い」
ここじゃ場所が悪いとでも言いたげに自分の腕を掴む手を振り払う深影。
そのまま背を向けた深影の後を美里さんが嬉々として追っていくのを見て胸が締め付けられる。
深影が美里さんを振り切って私の手を引いてくれたのなら、目の前がぼやけたりなんてしなかった。