あの日失くした星空に、君を映して。
「隙があれば奪ってやろう!とか思っとるズルい女よ、うち。やけん、油断せんでな」
「えっと、それは…こわいなぁ…」
目が本気なんだもん。
でも、ちょっと安心した。
こんなに想われてるなんて、深影はちょっと贅沢だ。
「もちろん、友達としてもよろしくな」
「あ……うん」
美里さんがニッコリと笑って差し出した手を握る。
ちょっと力を込められたから、負けじと握り返したのは内緒だ。
そんな私達の間で体を縮こまらせている風香の手をギュッと握る。
反対の手を美里さんが握ると、風香はビックリしたみたいに私達を見た。
「さて、と。これからどうしようかな。うち正直なこと言うと幸久のこと苦手なんやけど」
美里さんも工藤くんのこと苦手なんだ?
私と一緒だ…
容姿からして人気はあるみたいだけれど、態度とか空気が怖いって皆あんまり近寄りたがらない。
私はなんていうか、怖いというよりも取っ付きにくさが大きかったんだけれどね。