恋の診療所1
急に声がして、震えた。
「お前に別れられて、やっとわかった。勝手に浮気された人の心の痛みを。ホントにゴメン!」
・・・、えっ、土下座?
わ、私、別にそこまでしなくても・・・。
多分この声の大きさだと聞こえないので、桜の大木まで歩く。
「別に、そこまでしなくても、いいんだよ?」
すぐさま、早峰くんは答えた。
「今日は、二人の、新しい記念日だ。みこも、ラジオで言ってただろ?復縁したいって。」
・・・、やっぱりあのラジオ聴いてたか。
「もう、俺は、他の女子に手を出したりしない!みこだけをみてるから!」
・・・ドンッ!
と私を幹の方につけた。
「みこも、俺だけをみててくれないか?」
・・・、コクンとうなずいていた。