漆黒の闇に、偽りの華を
「茉弘ちゃん。」
「な、何よ。"ちゃん"付けで……。」
「くっつきすぎです。胸あたる。」
ゴスッ!!!
「いった!危ないですよ!!本気で事故りますから!!」
「うるさいっ!変態っ!前見て運転しろ!!」
なんてデリカシーのない奴!
恥ずかしいやら、ムカつくやらで恭の背中に思いっきりパンチを入れてしまった。
もう本当、何考えてるんだか……。
……あたしも……何やってるんだろ。
大分家の近くまで来た。
あと5分くらいで着くだろうか。
家の近くの最後の交差点。
あれ?
え?
え?
「恭!!道違う!!あたしんちあっちだよ!」
いきなり家とは全く違う方向に走り出し、慌てて恭の背中を叩く。
「うん。ちょっと寄り道。」
「へ?」
「帰したくなくなった。」
「は!?」
すると、ぐんぐんバイクのスピードが上がっていく。