猫の恩返し
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「おはようございまーす」


「おはようございます」


「うぃーっす」


すでに仕事をしている牧野と下村の後ろを通り、自分の席に着く

暖房の効いた室内に入った途端、寒さから解放された手の先がビリビリと痺れた


「今年の冬は寒いな」


「ここら辺でも、雪降るみたいですよ」


俺の言葉に下村が答える


「雪か…。俺ずっとこの辺に住んでるけど、雪なんて中学の頃以降見たことねーわ」


「そうなんですか!私、記憶になーい。主任って、結構歳でしたっけ?!」


「はぁっ?俺、まだ30だっての」


「私、まだハタチです!」


「ハタチ?!」


「そうですよー。主任、知らなかったんですか?」


「いや…まぁ…。初めて知った…」


改めて、こいつらのことを何も知らないんだと思わされた
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