ワタシの愛しの剣士様⭐
「まだ、諸悪の根源を絶っていない。るな殿はまた、狙われる危険がある」
「それは………でも、これ以上は巻き込めないよ」
というか、自業自得だから、なおさら。
さすがに、良心が、痛む。
「俺がしたいんだ。迷惑でなければ、そうさせてほしい」
「そ、そこまで??」
ただの気まぐれに、傘をタオルを貸しただけなのに………
そこまで、感謝される理由が私には分からなかった。
「俺に、るな殿を守らせてくれ」
「あー……わ、分かった」
あまりにも真剣で、私はついに押され負けで承諾してしまった。まぁ、すぐに、終わるでしょうし………飽きるに違いないんだから。
「感謝する、この身に変えても守ると約束する」
高校生は私の手を掴み、小さく笑った。それに、ドキドキしながら、私も笑みを返す。
「申し遅れてすまない、俺は矢霧 政宗だ、好きなように呼んでくれ」
「政宗………す、すごい名前だね??」
まさか、あの伊達 政宗からとったんじゃ……ありえる!!
じゃなかった、呼び方、とうしようかな……政宗君じゃ固いから、いっそ可愛く……
「じゃあ……まーくん!」
「ゴホッ!!」
これだと、思いついたニックネームを口にすると、まーくんがむせた。
「………っ」
そして、信じられないと、言わんばかりに私を見つめる。
お願いだから、目で訴えないでほしい。イケメンに見つめられると、やっぱり照れるから。