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「そうだった。うん、うっかり忘れてたよ。まだそんな自覚もないぐらいだしさぁ……」
でもだからこそ、今は大事な時期だ。
「無理したら危ないぜ。お嬢さんはそこの茶屋で休んでなよ。場所を教えてくれれば、俺がひとっ走りして様子を見てくらぁ」
娘がきらきらした目を向ける。
顔がいいだけでなく、何と優しい男なのだろう、と感動しているようだ。
娘の身体を気遣っているのは嘘ではないが、貫七はとにかく早くその術者を見つけたいので、とろとろされると困る、というところが大きいのだが。
貫七は、従者の三人を見た。
「あんたらは、その術者ってのを知ってんのかい?」
「はぁ、まぁ……」
老僕が、若者の背から、曖昧に頷いた。
う~む、と貫七が渋い顔をする。
よりによって、この老人か。
老人を連れ歩くのも、変わらず時間がかかる。
今も若者に負ぶわれているのだ。
「ですが、あなた様の仰ることももっともです。これ以上お嬢様に無理はさせられません。お身体に障りますし、何より腹の子に何かあったら、性別どうこう、というどころではありませぬよ」
老人が、若者の背から降りて娘に諭すように言った。
娘は少し不満そうな顔をする。
でもだからこそ、今は大事な時期だ。
「無理したら危ないぜ。お嬢さんはそこの茶屋で休んでなよ。場所を教えてくれれば、俺がひとっ走りして様子を見てくらぁ」
娘がきらきらした目を向ける。
顔がいいだけでなく、何と優しい男なのだろう、と感動しているようだ。
娘の身体を気遣っているのは嘘ではないが、貫七はとにかく早くその術者を見つけたいので、とろとろされると困る、というところが大きいのだが。
貫七は、従者の三人を見た。
「あんたらは、その術者ってのを知ってんのかい?」
「はぁ、まぁ……」
老僕が、若者の背から、曖昧に頷いた。
う~む、と貫七が渋い顔をする。
よりによって、この老人か。
老人を連れ歩くのも、変わらず時間がかかる。
今も若者に負ぶわれているのだ。
「ですが、あなた様の仰ることももっともです。これ以上お嬢様に無理はさせられません。お身体に障りますし、何より腹の子に何かあったら、性別どうこう、というどころではありませぬよ」
老人が、若者の背から降りて娘に諭すように言った。
娘は少し不満そうな顔をする。